土鍋ご飯のワークショップをメディアリテラシーで紐解く
自分自身を整理して
伝わる力を身につける
リテラシー講座×土鍋ご飯体験会
土鍋ごはんのワークショップを
リテラシーで紐解く
リテラシーという言葉
まだまだ耳慣れない言葉ですよね。
リテラシーとは、読み書きの力。
つまり、何かしらの方法で表現されたものを
「適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味になります。
情報を発信する側に求められるリテラシーとは、信頼できる情報を発信する力と、その情報を伝える力です。
みなさんは自分が伝えたいことが、あなたのお客様になるだろう人に、伝えたい通りに伝わっているでしょうか?
「伝えたいことがなかなか伝わっていない」
「どうしたら伝えたいことが相手に伝わるのか分からない」
「そもそも、一番伝えたい事ってどれだっけ?」
これはみなさんが普段から経験して、悩んでいる事だと思います。
なぜなら、自分で考えて表現することには、必ず主観が入るから。
客観的に見る必要があることはわかっているけれど、実は自分で客観視するのはかなり難しいことだったりします。
例えば、お昼に開催する土鍋ご飯の会のチラシを作るとき、上の写真の中から、どの写真を選びますか?
今回の体験会では土鍋のワークショップを開催している、wtの脇坂詩乃さん(Instagram:@wt_welcometoourtable)の事例をもとに、リテラシーの視点からアドバイスを受けたことによって、どのようにワークショップの伝え方が変わったのかを、脇坂さんの体験談と照らし合わせながら、解説していきます。
そして、体験会の後は、美味しい土鍋ご飯を食べながら、みなさんのお悩みごとに、プチアドバイスも!
是非、お悩み事や解決したい事をお持ち頂き、ご参加ください!
正しい情報を伝える力 ーチラシ分析を通して情報の発信力を高めるー
メディア情報リテラシー講座をI +be アイビーさんで開催させていただきました。
今回は情報を発信する側としてこの3つに注目しながらチラシ分析をしていただきました。
- 信頼できる情報を発信するために知っておきたいこと
- 情報を効果的に伝えるにはどのような工夫が必要か
- 情報を受け取る側(読み手)がどのような印象を持つか想像してみる
信頼できる情報を発信するために引用元を提示することや、読み手の目を引くためにどのような表現技法が使われているのかなどをお伝えした後、個人で分析をしていただき、ペアを組んでお互いに気づいた所を話し合う時間を取りました。
ご受講いただいた方の感想
- お互いに注目するところが違っていることに気づくことができた
- 何気なく見ているチラシにも読んでもらうための色々な工夫がされていることが分かった
- 今日、学んだことを、自分で作っているチラシにも取入れていこうと思う
- 信頼できる情報を発信するということの大切さを感じた
今回は営業マンの皆さんにご受講いただきました。皆さんのお仕事にお役立ていただけたらなと思います。
ありがとうございました。
メディア情報リテラシーの授業を担当しました ―市邨中学校・高等学校-
名古屋市にある市邨中学校・高等学校で外部講師としてメディア情報リテラシーの授業を担当させていただきました。
今回の連続講座では次の3つをテーマにして取り組みました。
- チェックシートを使ってメディアから発信される情報を読み取る方法を学ぶ
- メディアから発信される情報は
作り手のバイアスがかかっている場合や、間違いや偏りがあること知る - ワークを通して各々が主観的な視点で情報の解釈を行っていることを知る
授業後のアンケートからは、今回の連続講座のねらいとしていた3つのテーマが生徒の皆さんに伝わっていたことがわかり、嬉しかったです。
- ニュースで言っている事は全国に放送されているので正しい事なのだと思っていたが、今回の授業を聞いてニュースではわずか一部分しか映していないことを知り、今までのニュースの言っていることは正しいという認識を改めようと思いました。
- 常に色々な情報が流れてることがわかったことと、人によって考え方が違うことがわかりました。
- みんなと話し合ったりいろんな人の意見を見ることができてよかった。先生の説明もわかりやすかった。
- ネットなどで観れる情報はほんの少しであること。情報の全てが正しいわけではないことを学ぶことができた。今回情報について学んだことで情報の取り入れ方に気をつけようと思いました。
- 人の見方によって物の感じ方も変わる事を知り、これからは周りの意見もさが参考にしようと思いました。
7月から連続講座として開催してきたこの授業では、先生方に、打ち合わせの段階から授業計画のご相談をさせていただき、感染対策を考慮した教室のセッティングや、授業中の生徒さんたちへの対応など、沢山のご協力をいただきました。
ありがとうございました。
夏休み特別講座 親子で学ぶメディアリテラシー
クリエイターハウスで夏休み特別講座として小学生を対象とした「親子で学ぶメディア情報リテラシー」講座を担当させていただきました。
今回は田辺製薬さんにご協力いただき、実際にメディアで流されているCMを使って、メディアが伝えている情報についてチェックをしてきました。
- 誰が作っているんだろう?
- どんなメディアを使っているのかな?
- どうしてこのCMを作ったの?
- この商品が本当にあるのかどうやって調べたらいい?
いろいろな問いを立てて調べることで、次の疑問がわいてきたり、調べたことを共有することで、様々な視点があることがわかり、それが気づきになって「自分なら…」と考えるきっかけになっていました。
また、最初は親子で一緒に調べていたのに、いつの間にか自分で自ワークシートにメモを取りながら自分で調べ始める子どもの様子を見て、お父さん・お母さんが驚いている姿もありました。
受講後の感想
- メディアとは何か、メディアを利用するときにはどんなことに気を付ければよいのかについて、親子で楽しく学ぶことができた。チェックリストを参考にして、情報を正しく読み取る力を身に付けようと思った。
- メディア情報リテラシーを学んだ事で情報を読み解く力が着きました。情報を確認する大切さと、その情報が正しいかをどのように確認すればいいのかという方法を知ることができたので、家でも子どもと一緒に取り組んでみようと思います。
- リテラシーの意味を知ることができました。メディアを利用するときには偽サイトじゃないか気を付けようと思います。
メディア情報リテラシー 教員研修 ー市邨中学校・高等学校ー
名古屋市にある市邨中学校・高等学校で外部講師としてメディア情報リテラシーの授業を担当させていただくことが決まった時、先生方から「メディア情報リテラシーの授業が終わった後も、生徒に対してどのように働きかければいいのか、またどのようなことについて気を付けていけばいいのかを知っておきたい」とリクエストをいただき、教員研修も担当させていただきました。
ICT教育にも力をいれているということで、興味をもってくださる先生方が多く、特に中学生を担当していらっしゃる先生は、ほぼ全員がご参加くださいました。
研修では、中学生がどのようなメデアに触れているのかをデータで紹介したり、体験型のワークを通して、同じ素材を使った絵でも表現の仕方によって印象が変わる事や、社会のニーズによってテレビCMの作られ方が異なることなどを例にあげながら、メディアリテラシーについてお伝えしました。
受講後の感想
- メディアの構成、表現方法などによって、「材料」は同じでも、受け取り方が異なってくるなど、生徒にもわかりやすい内容だった。
- 立ち位置で見え方が変わる事、同じものを見ても感じることは違うなど納得しました。知らないうちにCMなどの影響を受けていることもわかり、自分自身も勉強になりました。
- とらえ方・見方によって個人個人違うということは生徒たちに理解して欲しい内容だなと思いました。
- メディア情報リテラシーという言葉の定義から知ることができ、今後の授業にどのような意味や価値があるかを共有することができた。
メディアから発信される情報を読み取る力 ーメディアリテラシーとはー
私が初めてメディアリテラシーに出会ったのは大学生の時でした。授業で資料として取り上げられた新聞記事から、どのような情報が読み取れるのか、その写真が使われているのはなぜなのか、同じ写真でもライティングが違っていたらどのような印象になるのかなど、たった数百文字の記事から様々な情報を読み取る演習が印象的な授業でした。
最近では、学校教育の中でICT機器が取り入れるようになったり、フェイクニュースが話題になるなど、メディアは私たちの生活のなかに当たり前に存在するものとなっています。また、私たちの生活スタイルを大きく変えた新型コロナウィルスによって、様々な情報が毎日のように発信され、「その情報が嘘か本当かを自分で確かめる力が必要だ」ということが言われるようになりました。
フェイクニュースを見破ることがメディアリテラシーではない
メディアリテラシーの話をしていると「嘘か本当かを確かめるのって大事だよね」と返ってくることがありますが、リテラシーは読み書きするのことを指しており、メディアリテラシーは「メディアを読み解く力」のことを言います。
最近はフェイクニュースが話題になることも多く、私自身も「その情報は本当なの?」と、疑いから入ってしまいますが、それを確かめるには「メディアを読み解く力」が必要なのです。
画面の外側にはどんな情報があるのかを意識する
たとえば、震災が起こった時、ニュースでその様子が映像として流れます。被害の状況や避難所の様子が映像として放送されれば、その被災地にはたくさんの支援物資が集まります。このとき、「他にも被害があった地域はないのかな?」と画面の外側にあるものにも目を向けることができるようにするのがメディアリテラシーです。
実際、被災地にボランティアへ行った、私の友人から、ニュースで取り上げられた地域には支援物資がたくさん届いていたけれど、同じくらいの被害があってもニュースで取り上げられていない地域には支援物資があまり届いていなかったという話を聞きました。
ニュースは真実を伝えているけれど、全てを伝えることができてるのかというと、そうではないことがよくわかる事例です。
たった15秒のCMで育てるメディアリテラシー
食器洗剤や洗濯洗剤のCMを思い浮かべてみてください。どんなCMが思い浮かんだでしょうか?女性が洗い物をする姿が思い浮かんだ人もいれば、夫婦で食器洗いをする姿や男性が洗濯をする姿が思い浮かんだ人もいるではないでしょうか?しかし、今から30年前はこのようなCMの主役は女性がほとんどでした。
なぜ、このような変化が起こっているのでしょうか?
私は、社会の意識の変化を取り込んでCMが作られているということ、そして、このCMを見た視聴者はそれが当たり前だと思うようになり、社会全体の意識を変えていくことに繋がっていると見ることができるからではないかと考えました。皆さんはどのように考えますか?
さらに、最近のもので例をあげるなら、洗剤やウエットシートなど、衛生用品のCMが良い例になるでしょう。コロナ禍前には抗菌・殺菌という表記だけの物が多かったのですが、コロナ禍後には、そこにプラスして「抗ウィルス」と表記されるようになりました。これについては、新型コロナウィルス対策が影響しているのは言うまでもありません。
メディアリテラシーを身に付けて様々な視点で物事を見る力を養う
たった15秒のCMでも人によって受け取る印象は異なります。それは、性別や年齢、それまでの経験、住んでいる地域など、それぞれの人が持つ、社会的・文化的背景に基づいて、そのCMを見ているからです。
メディアに対して、自分がどのような印象を持ったのか、どうしてそのような印象を持ったのか、他の人はどのような印象を持ったのか、また、そのような違いがあるのはなぜなのかを考えることで、様々な視点で物事を見る力、つまり批判的思考力を育てることができるのです。これは、子どもの「生きる力」や「考える力」につながると私は考えています。